こんにちは。イリモノ デザイン製作所の岡本です。
今日は「革の個性」について書いていきたいと思います。
「個性強め」と「個性弱め」
裏紙ノートでは3色の革がお選びいただけます。そして、それぞれの色で「個性の弱い」革と「個性の強い」革をご用意しています。
計6パターンですね。
- ヌメ革生成り - 個性強め
- ヌメ革生成り - 個性弱め
- ブラウン - 個性強め
- ブラウン - 個性弱め
- ネイビー - 個性強め
- ネイビー - 個性弱め
「個性」というのは、シワやキズなどナチュラルな革に特有のものをそう呼んでいます。それらの有無によって革の表情が変わってきます。
もったいないを減らすなら、廃棄もなくす
基本的に、天然の革というと動物たちの革ですので、シワやキズなどのない(いわゆる)キレイなものというのは実は限られています。
そしてこの個性の強い革というのは、廃棄されていることも少なくありません。
天然の革を使いながら、せっかくその動物たちの生きた証である個性を廃棄するというのは、どうにも納得のできない話です。
なんといっても、裏紙をノートとして使う裏紙ノートのコンセプトは「もったいないを減らす」なので、使える革を廃棄するわけにはいきません。
そこで、裏紙ノートでは個性「強め」と「弱め」という2つの種類をご用意しています。その革ならではのオリジナルな表情に魅力を感じて頂けるかたに、お使いいただけるようにしました。
「個性」にはいろんな種類があります
ひとくちに個性と言っても、いろんな種類があります。
シボ
たとえばこれはシボと言われるものです。
牛の毛穴などの密度の違いでシボの大小があり、これもそれぞれ個性的な表情を生みます。
人工の革には、この模様をわざわざ作って出しているものがよく見られますね。
シワ(トラ)
まさに革のシワです。
また、「トラ」とは、表面にスジのように入っているシワのことを言います。
天然の革にしか見られないため、海外では大変親しまれているようです。
キズ
生きているうちにはやっぱりキズがつくことも多いです。
引っかいたような傷、虫刺され、怪我などが痕になって現れます。
キズがついている革を見ると、どういう生き方をしていたんだろうと頭をよぎりますね。
ムラ
動物の革本来のムラがあるとともに、革を染めているときに同じ1枚の革でも、繊維の密度や厚さが違うために色ムラが出ることがあります。
これもまた人工の革にはない風合いですね。
チスジ
牛の血管の痕がそのまま表面に現れたものです。
チスジの現れ方は、一定ではなく、まさに天然の革ならではの証です。
ヘコミやホクロ
ヘコミはキズの一種ですが、点の模様として現れるものとしてヘコミやホクロがあります。
牛にもホクロがあるんですね。
人間でも「泣きぼくろ」なんて言うように、場所によって魅力が異なるかもしれません。
床面(裏側)にも個性があります
床面と呼ばれる革の裏側にも、これらのような個性が現れます。
普段は革の裏面を見かけることは少ないかと思いますが、裏紙ノートは一枚革をそのまま使用しているので、カバーの裏側は床面になっているんです。
「個性強め」の中でも強弱があります
これらの個性というのも、意図的に作っているものではありませんので、種類とともに強弱もそれぞれの革で異なります。
同じ個性強めの中でも、いろんな見た目のものがあります。
これらの個性は、その時々の革によっても強弱や種類が異なります。ですので、具体的な内容をお選びいただくことはできないのですが、どれも他にはないその革だけの表情であり、その革だけの魅力です。
自分だけのものは愛着になりやすいのかも
これを書いている私は、試作段階から複数の裏紙ノートを使っているのですが、愛着が沸いているものはどれかというと「個性の強い」タイプだったりします。
もちろん個人差があるかと思いますので一概には言えないのですが、自分だけのというのはとても嬉しいものです。
嬉しいから大事にするし、大事にするからこそ更に愛着が沸くような気がしています。
「個性強め」が特にオススメ
なるべく均質的で(いわゆる)キレイなものをお望みの方は「個性弱め」を、せっかくだから自分だけの愛着が沸きやすいものが良いとお考えの方は「個性強め」をお選びいただくのが良いと思います。
もちろんどちらもオススメなのですが、個人的には「個性強め」がオススメです。
どんな個性のものが来るかわからないですが、間違いなく世界に一点のオリジナルです。
せっかくの天然の革だからこその「証」ですしね。
実物を見たい方は取扱店舗へ
実際にものを見て考えたい方には、裏紙ノートをお取り扱いいただいている店舗へ行っていただくのがよいと思います。
現在は大阪 心斎橋にあるflannaganさんにてお取り扱いいただいています。
実店舗では「個性強め」「個性弱め」と分けてはおりませんが、せっかく手にとっていただけるので「個性強め」を中心に置かせていただいています。
それでは裏紙ノート、これからもどうぞよろしくお願いします。
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